ペットにアロマは危険?安全に楽しむために知っておきたい“量”の話

「アロマってペットに使っても大丈夫なの?」
そんな疑問を持つ方は多いはず。SNSでは「インコがアロマで体調を悪くした!」という声もあれば、「うちは大丈夫だったよ」という体験談も。
本記事では、“量”という視点から、ペットとアロマの関係についてやさしく解説します。
「怖いから一切使わない」でもなく、「大丈夫でしょ」と過信するでもない。
一緒に“ちょうどいい”バランスを見つけてみませんか?

ペット アロマ 精油 危険

目次

なぜペットにアロマが心配されるの?

動物と人間では代謝が違う

ペットは人間と比べて体の大きさが小さいだけでなく、肝臓などでの代謝能力が異なります💡
とくに猫は、グルクロン酸抱合という解毒の代謝経路が弱いため、精油成分の一部をうまく代謝できないとされます。
そのため、“人にとって安全でも、動物には負担になる”可能性があります。


だからこそ「量」に注目してみよう

私が参考にしたのは、日本アロマ環境協会(AEAJ)のガイドラインです。
そこでは「3歳未満の子どもには芳香浴以外の使用を控えるように」と記載されています。

子どもは内臓の機能が未発達なため、薬や精油成分をうまく処理できないことがあります。
これはペットにも共通する部分があると考え、「どれくらいの量が体に入るのか?」を計算してみました🧐


実際の空間での精油濃度はどれくらい?

6畳の部屋(高さ2m)=約19,440Lの空気
アロマ加湿器で1時間に300mlの水を拡散、その中に精油を10滴(約0.5ml)含むとすると…

精油の濃度は、
0.0005L ÷ 19,440L ≒ 0.00000257%

つまり、ごくごく微量です。
そこから体内に吸収される量はさらにわずかになります。


だからといって「炊きすぎ」はNG!

芳香浴が比較的安全とはいえ、長時間大量に炊くと吸収量は増加します。
また、精油の種類によって毒性の強弱があるため、種類・濃度・時間のバランスが大切です。


ペットとアロマ、共存のためにできる工夫

以下のような使い方であれば、安心してアロマを楽しみやすくなります🔻

  • 動物が立ち入らない部屋でアロマスプレーを使用する
  • 就寝前に枕に1プッシュだけ
  • アロマストーンなど拡散範囲が狭いアイテムを使う
  • 香りを楽しんだら換気を忘れずに!

よくある誤解に注意!

SNSでよく見かけるのが…

👩「このメーカーの精油は安全だから、動物にも使える!」

これは大きな誤解です😭
メーカーの安全性ではなく、“成分”と“量”が大切
精油の品質が高いことと、ペットへの安全性は別の話です。
どんなに純度が高く、信頼できるメーカーの精油であっても、動物の代謝や体の大きさ、感受性によって影響は変わりません。

品質はあくまで「人が使用する際の安心感」や「香りのよさ」などに関わるものであって、動物に対する安全性を保証するものではありません。

▼精油の品質について詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ:
👉 精油の品質ってどう見分けるの?迷ったときのシンプルな考え方


まとめ|怖がりすぎず、知って使おう

  • ペットへのアロマ使用は、“量”や“代謝”に配慮すれば安全に楽しめる可能性がある
  • でも「安全」と断言できるわけではなく、あくまで自己責任で慎重に
  • 「怖いから使わない」ではなく「考慮して安全に使う」姿勢が大切

あなたとあなたの大切な家族(ペット)が、アロマでほっとする時間を持てますように🍀

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<香彩代表・カモガワ>

愛媛生まれ・愛媛育ちの薬剤師。
旅行で奄美大島を訪れた際、その開放的な空気や青い海に惹かれ、2018年に移住しました。

移住後、ふとしたきっかけからアロマセラピーに興味を持ち、独学で学び始めました。
そんな中、奄美で出会った方から「奄美のアロマってないのよね」という言葉を耳にし、
2020年アロマ製造をスタート。

いくつかの季節を経験する中で、奄美大島の多種多様な植物たちと出会い、
「植物は“薬のお母さん”でもある」と気づきました。
薬剤師として学んできた知識と、化学好きの個性を活かしながら、『えがおのくすり』として
奄美の香りを作り、届けています。

この活動が、移住者である私を温かく迎えてくれた奄美の人々や自然への、ささやかな恩返しにつながればと願っています。

最新情報はInstagramまたは公式サイトからどうぞ。

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