月桃の香りと、新しい挑戦。花からひらく可能性とは?

月桃の花と葉の香り
目次

南の島の暮らしと、月桃(げっとう)の葉

沖縄や奄美では、月桃の葉を使ってよもぎもちを包んで蒸すお菓子があります🌿
細かく言いますと、奄美では「クマタケラン(奄美の方言で「かしゃ」)」と呼ばれる月桃の仲間が使われていて、
島の人たちには「かしゃもち」という名前で親しまれています。

月桃の葉の上にお刺身など料理を乗せ、提供してくれるお店もあります😊

葉の爽やかな香りには虫を避ける効果があるとも言われ、豊富なポリフェノールを含むことから
お茶にして楽しむファンの方々も🍵


ショウガ科の植物、月桃

月桃はショウガ科の植物で、根っこはスーパーでも見かける「しょうが」によく似た姿をしています。
種は漢方薬や生薬として使われていた歴史もあり、消化器系の不良にアプローチする効能があるとか😊

葉や茎、花など部位ごとに香りが異なるのも月桃の特徴です🌿
とても興味深い植物ですよね!


精油として販売されている月桃

現在、一般に流通している月桃の精油は、葉から抽出されたものが主流です🌿
香りはすっきりとしたグリーン調で、清涼感がありながらも、どこかやさしさを感じます。

代表的な芳香成分には、以下のようなものがあります:

  • 1,8-シネオール
  • リナロール
  • α-ピネン
  • β-カリオフィレン など

これらの成分は、リフレッシュや集中力を高める作用でも知られています💡


新たな挑戦|月桃の「花」から香りを

今年、香彩では月桃の花からの抽出に挑戦しています😊
水蒸気蒸留法ではなく、有機溶剤抽出法です。
花そのままの香りを生かすには、有機溶剤抽出法のほうが成分の加熱が防げるのでは、と考えています💡

まだ試験段階で、製品化するかどうかは未定ですが、少しずつ香りの可能性を探っています。

花の香りは、やさしい甘さの中にほんのりスパイシーさを感じさせ、
まるで「咲いた瞬間の記憶」を香りで再現するような奥深さがあります✨


「花を採ったら絶滅するのでは?」という声に

植物の花を採取することに不安を感じる方もいるかもしれません。
しかし、月桃は根茎で広がる植物で、地中の根が無事であればまた新たに芽吹きます🌱

植物にとっても、人にとっても、サスティナブルなものを目指して。

「たくさん生えている、地域にとって当たり前のようなもの」と認識されている存在でも、
永遠にあるとは限りません😌

存在への感謝の気持ちを忘れず、植物の特性を考えながら、私は採取をしています🌿


この香りを、どう届けるか

花の香りは、葉とはまったく違う表情を見せてくれます。
この美しい香りを、どんな形でお届けすれば、手に取ってくださる方にとって特別なものになるのか…。

まだ答えは出ていませんが、自然の営みに敬意を持ちながら、試行錯誤を続けていきます😊
どうかこの旅路を、楽しみにしていただけたら嬉しいです🍀

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<香彩代表・カモガワ>

愛媛生まれ・愛媛育ちの薬剤師。
旅行で奄美大島を訪れた際、その開放的な空気や青い海に惹かれ、2018年に移住しました。

移住後、ふとしたきっかけからアロマセラピーに興味を持ち、独学で学び始めました。
そんな中、奄美で出会った方から「奄美のアロマってないのよね」という言葉を耳にし、
2020年アロマ製造をスタート。

いくつかの季節を経験する中で、奄美大島の多種多様な植物たちと出会い、
「植物は“薬のお母さん”でもある」と気づきました。
薬剤師として学んできた知識と、化学好きの個性を活かしながら、『えがおのくすり』として
奄美の香りを作り、届けています。

この活動が、移住者である私を温かく迎えてくれた奄美の人々や自然への、ささやかな恩返しにつながればと願っています。

最新情報はInstagramまたは公式サイトからどうぞ。

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