自然のものって、本当に安心?―「残留農薬」について、薬剤師の視点から―

「無農薬=安心」「自然由来=安全」
そんなイメージ、なんとなく持っていませんか?🌿
今日は、アロマや食べものにも関係する
「残留農薬」について、少しだけ立ち止まって考えてみたいと思います😊
日本の農産物、実はかなり厳しく管理されています
結論からお伝えすると、
日本で流通している農産物の残留農薬は、基本的に心配しすぎなくて大丈夫
…と、私は薬剤師として感じています。
日本では、
- 使っていい農薬の種類
- どのくらいまで残っていていいか
これらがきちんと法律で決められています🔍
「一生毎日食べ続けても健康に影響が出ない量」を基準に安全性が評価されているんですね。
これは、食べものだけでなく精油(エッセンシャルオイル)にも同じ考え方が使われています。
「検出なし」は、どこまで確認できた結果なのか
以前、私自身が蒸留した精油を検査機関に出したことがあります。結果は「検出なし」でした。そのときの担当者とのやり取りは、検査の結果をどう受け取るか考えるきっかけになりました。
検査には、調べる対象と、使用する方法、その方法で見つけられる量の範囲があります。「何を、どんな方法で、どこまで調べた結果なのか」。そこまで含めて確かめることが大切です。
「検出なし」という結果と、完全なゼロであることは同じではありません。結果の表記や分析の条件も、検査機関に確認することが大切です。
分析表の「検出せず」と「ゼロ」の違いについては、こちらのnoteにも書いています。
参考:食品中に残留する農薬等の試験法の妥当性評価ガイドライン。食品の試験法資料は分析の考え方の参照であり、香彩の精油の分析条件を示すものではありません。
「自然かどうか」だけで判断しない
農薬には作物を病害虫から守る役割があり、使い方にも決まりがあります。「自然だから安全」「農薬だから危険」と、名前だけで分けることはできません。
過去には、豚のふん尿を肥料に使った有機栽培野菜が感染源と考えられた、回虫症の症例報告もあります。これは、有機野菜全般が危険という話ではありません。「自然」「有機」という言葉だけで判断せず、栽培や衛生管理の方法にも目を向けたいと思います。
参考:松山ほか「豚蛔虫が原因と考えられたPIE症候群の1例」(1998年)。
精油で気をつけたい、本当のポイント
もうひとつ大切なのが、
「残留農薬がない=安全」ではないということ。
精油は自然の植物から作られる分、たくさんの成分がギュッと濃縮されています。
アレルギーや刺激が起こる場合、原因になるのは農薬ではなく
その植物がもともと持っている成分であることも多いです🧐
実際、海外では赤ちゃん向けの商品に精油を使うことを推奨していない国もあります。
「自然だからやさしい」と思い込みすぎないことも、大切ですね☝️
まとめ|知識があると、安心して選べる
✔ 日本の農産物の残留農薬は、基本的に厳しく管理されている
✔ 検査は大切だけど「完全なゼロ」を証明するものではない
✔ 残留農薬がなくても、精油そのものの成分で刺激が出ることはある
✔ 自然=安全、農薬=危険、と単純には分けられない
だからこそ、
「なんとなく不安」ではなく、正しい知識で選ぶことが
安心につながるのかな、と思っています😊
香りも、食べものも。
上手に付き合って、日々を心地よく過ごしていきましょう🌿✨
<香彩代表・カモガワ>
薬剤師として奄美大島に暮らしながら、島の植物から香りを取り出し、精油やバスソルトなどに仕立てています。





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