
奄美の商店に、赤くて可愛らしいスモモが並んでいます🍑
ほのかに漂う甘酸っぱい香りに、つい足を止めてしまう人も多いのではないでしょうか。
スモモは、奄美大島の大和村が名産地🏝️
「ガラリ」という品種で、酸味がキリッと強いのが特徴です。
でも今の時期はちょうど完熟が進み、甘みが増してなんとも華やかな味わいに…😍
鮮やかな赤い実は、ジュースやジャムにしても美味しく、見た目の華やかさから贈りものにもぴったり。
旬は5月下旬から6月下旬までの約1か月と、ほんの一瞬だけの果物です😊
香りを抽出するということ
このスモモを使って、香りの抽出に取り組んでみることにしました!
手法は「溶剤抽出」。香りの成分をアルコールなどの溶剤にじっくり移し取る、香料の世界では比較的一般的な方法です。


今はまだ、フレッシュなスモモの皮を抽出液に浸け込んだ段階。
少しずつ、液体の色と香りに変化が現れてきています。
この抽出液は、7月上旬に鹿児島県の工業技術センターで濃縮する予定です。
スモモの香りがうまく取り出せるかどうかは、まだ未知数…
けれど、それがこの実験の面白さでもあります🧪
知らないからこそ、やる意味がある
今回のように、誰もまだ成分を明確にしていない素材に取り組むとき、
「本当に香りが取れるの?」という疑問はいつもついて回ります🤔
でも私は、わからないからこそ、やってみたいと思うのです💡
薬剤師としての知識や、香りに対する科学的な視点。
それらを活かして、まだ誰もかたちにしていない「奄美の香り」を拾い上げていく──
それが、私にできることのひとつかもしれないと感じています😊
もし香りが取れたら…
スモモの香りが無事に抽出できれば、入浴剤やルームフレグランスなど、
日常の中で楽しめるアイテムに応用していけるかもしれません🥹
季節の果物の香りを閉じ込めて、いつでもふと取り出せるようにする。
そんな香りの記憶が、日々の疲れや気持ちをリセットするひとときになれば嬉しく思います✨
奄美には、季節ごとに表情を変える自然の香りがたくさんあります。
その一つひとつを丁寧に拾い上げて、「暮らしの中にある島の魅力」として伝えていくこと。
それが、私の小さなライフワークです。
おわりに
スモモの抽出がどう仕上がるかは、これからのお楽しみ🤭
また進捗があれば、こちらでご報告しますね!
香りというかたちで、季節の奄美をお届けできますように──
そんな願いをこめて、今日もひとつ、実験を進めています🧪
(実は先日、知人から飲むのにはおいしくないコーヒーの豆をいただきました!)
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<香彩代表・カモガワ>
愛媛生まれ・愛媛育ちの薬剤師。
旅行で奄美大島を訪れた際、その開放的な空気や青い海に惹かれ、2018年に移住しました。
移住後、ふとしたきっかけからアロマセラピーに興味を持ち、独学で学び始めました。
そんな中、奄美で出会った方から「奄美のアロマってないのよね」という言葉を耳にし、
2020年アロマ製造をスタート。
いくつかの季節を経験する中で、奄美大島の多種多様な植物たちと出会い、
「植物は“薬のお母さん”でもある」と気づきました。
薬剤師として学んできた知識と、化学好きの個性を活かしながら、『えがおのくすり』として
奄美の香りを作り、届けています。
この活動が、移住者である私を温かく迎えてくれた奄美の人々や自然への、ささやかな恩返しにつながればと願っています。
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