奄美で精油をどう保管する?香彩がワインセラーを使う理由

香彩では、充填前の精油をワインセラーに入れています。
設定温度は、10〜12℃です。
扉の中に並ぶのは、ワインではありません。
奄美の植物から取り出した、充填前の香りです🌿
これは、すべての精油に同じ保管方法を勧める話ではありません。
気温が高い日の多い奄美で、香彩が選んだ保管方法の話です。
気温の高い奄美で、精油を保管する
奄美で暮らしていると、暑さが長く続く日があります。
室内でも、置く場所によって温度は変わります。
日差しが入る棚や、熱のこもる場所。
小さな精油瓶にも、島の暑さは届きます🏝️
精油は、植物から取り出したあとも変化します。
空気や光、温度などが、その変化に関わります。
特に柑橘精油は、成分が変化しやすいものです。
そこで香彩では、充填前の精油をワインセラーで保管しています。
10〜12℃に設定し、温度が大きく動きにくい場所をつくっています。
蒸留や抽出が終わっても、香りの管理は続きます。
けれど、瓶に詰めるまでの保管も、香りを届ける仕事の一部です。
日陰に置いても、香りは変わりました
SNS用に開封した精油で、実際に香りの変化を感じたことがあります。
その瓶は、直射日光が当たらない場所に置いていました。
それでも酸化が進み、香りのジューシーさが少し落ちたことがあります。
日なたに置かなければ大丈夫。
それだけでは、十分ではなかったのです。
開封すると、瓶の中へ空気が入ります。
キャップを閉めても、開封前と同じ状態には戻りません。
光を避けることに加え、空気や温度にも目を向ける。
実際の香りの変化が、それを教えてくれました。
柑橘精油の「ジューシーさ」を守りたい
香彩では、奄美のたんかんからも精油をつくっています🍊
規格外の果実を農家さんから仕入れ、香りを取り出します。
たんかんは、オレンジやみかんよりもジューシーで甘酸っぱさを感じる深い香り。
ほんのりビター。
その香りを瓶に詰め、使う方の手元まで届ける。
だからこそ、途中で起きる小さな変化も見過ごせません。
温度を管理するのは、数字をそろえることだけが目的ではありません。
奄美の果実らしい香りを、できるだけ保ったまま届けるためです。
原料を選び、抽出法を考え、成分を確認する。
その先に、保管という静かな作業があります。
10〜12℃は、香彩の管理方法です
ここで、ひとつお伝えしておきたいことがあります。
精油は、すべて10〜12℃で保管すべき、という意味ではありません。
ワインセラーも、家庭で必ず必要なものではありません。
香彩では、奄美の気候の中で品質を管理するため、この方法を選んでいます。
商品ごとに保管の案内がある場合は、そちらを優先します。
家庭では、直射日光と高温多湿を避けること。
使ったあとは、キャップをきちんと閉めること。
瓶を立て、温度の変化が少ない場所に置くことが基本です。
日本アロマ環境協会の案内でも、遮光ガラス容器を使い、直射日光や高温多湿を避けることが示されています。
自分用のアロマスプレーにも期限を決める
私自身も、柑橘精油を使ったアロマスプレーをつくることがあります。
そのときは、必ず遮光されている容器を選びます。
そして、つくったものは一か月以内に使い切ることを意識しています。
手づくりのものは、市販品と同じ条件で品質を確認できるわけではありません。
長く置いておく前提にはしていません。
見た目では分かりにくくても、香りは少しずつ変わります。
開封した日や、つくった時期を覚えておくことも判断材料になります。
香りに違和感があるものを、肌やお風呂へ無理に使うことは勧めません。
お風呂での使い方は、精油をお風呂にそのまま入れてはいけない理由でも説明しています。
保管も、香りをつくる仕事の続き
ワインセラーの中では、充填を待つ精油を10〜12℃で保管しています。
そこにあるのは、奄美の果実や植物から取り出した香りです。
採れた植物を、どう香りにするか。
そして、その香りをどう守って届けるか。
どちらも、香彩にとっては同じ製造の中にあります。
奄美の自然を、ひとしずくの香りに。
そのひとしずくを守るため、保管方法も選び続けています🌿
<香彩代表・カモガワ>
薬剤師として奄美大島に暮らしながら、島の植物の香りを“えがおのくすり”として届けています。
青い海と風の中で出会った植物たちの香りを通して、奄美の優しさと彩りを全国へ。




コメント