倉崎海岸は、岸の近くから海の中が始まる

倉崎海岸では、沖まで泳がなくても海の中が始まります。
足のつく浅瀬で顔を水につけると、魚の姿が見えました。
奄美大島北部にある、よく知られた海岸です。
けれど、わたしの記憶に残っているのは、案内板の情報より、一匹ずつの魚との出会いです。
岸と海の境目が近い
倉崎海岸で泳いだ日は、浅い場所から色のある魚が見えました。
ヒレの長い魚が、足元の少し先を通っていきます。
海へ入ったばかりなのに、もう水の中の景色が始まっている。
その距離の近さが、倉崎海岸で最初に感じたことでした。
沖の一点を目指さなくても、目の前に見るものがあります。
足元の岩や、その陰をのぞく。
倉崎海岸では、視線が自然と近くへ向かいます。
見えるものは、訪れるたびに違う
ある日は、岩陰にハナヒゲウツボがいました。
見つけたのは、一緒に泳いでいた友人です。
丸い目と、大きく開いた口。
写真で知る魚と、水の中で出会う魚は、同じ名前でも記憶の残り方が違います。
別の日には、ゴマモンガラを何度も見かけました。
近づきすぎないよう、姿を確認して離れます。
グルクンやアジ、キビナゴの群れに出会った日もあります。
小さな魚の群れに光が重なると、水の中で一斉に向きが変わります☀️
同じ倉崎海岸でも、毎回同じ魚に会えるわけではありません。
だから、魚の名前を並べるだけでは、この海岸を説明しきれないと思います。
小さな違いを見る
香彩では、植物ごとに抽出法を選んでいます。
すべてを同じ方法にそろえるのではなく、その素材が持つものを見るためです。
倉崎海岸で岩陰や浅瀬へ目を向ける時間に、少し似ています。
大きな景色だけではなく、目の前の小さな違いを見る。
見つけたものに、急いで意味をつけない。
香りを作る仕事でも、海の中でも、わたしはその時間を大切にしています🌿
一度の景色で決めない
倉崎海岸は、魚の種類が多いから好き、と一言では決められません。
浅瀬にいた魚。
友人が見つけた岩陰の一匹。
目の前を横切った群れ。
それぞれの記憶が重なって、わたしの中の倉崎海岸になっています。
次に泳ぐ日、同じ景色が見えるとは限りません。
同じではないことも、島の海を見続けたくなる理由です。
だから倉崎の海は、何度でものぞきたくなります。
次は、何に出会えるだろう🐠
<香彩代表・カモガワ>
薬剤師として奄美大島に暮らしながら、島の植物の香りを”えがおのくすり”として届けています。
青い海と風の中で出会った植物たちの香りを通して、奄美の優しさと彩りを全国へ。





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