宇検村で見た、山の向こうの暮らし

宇検村へ向かう道では、
山が先に続きます。

トンネルを抜け、坂を上り下りする。

その先で視界が開くと、
建物と人の暮らしが現れます。

山の向こうへ来たのに、
ここにも毎日の生活がある。

宇検村を訪れるたび、
その当たり前のことに足が止まります。

タエン浜 宇検村 奄美
目次

山を越えると、海が近くなる

宇検村で見た海は、
集落の暮らしと離れていませんでした。

タエン浜では、海の向こうだけでなく、
浜の背後にも人の気配があります。

海を一つの景色として切り取るより、
ここで続く時間ごと見ていたくなりました。

波があり、道があり、
その近くに家があります。

海と暮らしが、
同じ視界に収まる場所でした。

田検で見上げたガジュマル

田検では、
大きなガジュマルを見上げました。

太い枝が重なり、
木の下に影をつくっていました。

枝の上でケンムンが休んでいても、
不思議ではない気がします。

島の植物は、
名前や形だけでそこにあるのではありません。

土地の話や、人の想像と結びつきながら、
暮らしの中に立っています。

赤土山から、越えてきた山を見る

帰り道で、
赤土山展望台から山を見ました。

晴れた日の山は、
遠くまで輪郭が続きます。

雲や霧がかかる日は、
稜線が現れたり隠れたりします。

同じ場所でも、空の様子によって、
見える距離は変わります。

ここから眺めると、
越えてきた山と、その先の集落がつながります。

植物の周りにあるものまで見る

香りを作るわたしが宇検村で見ていたのは、
植物一つだけではありませんでした。

木の後ろにある集落。
浜の近くに続く暮らし。

植物の香りも、
こうした土地の中で生まれています。

宇検村は、海と山と暮らしを、
別々に見せない場所でした。


<香彩代表・カモガワ>

薬剤師として奄美大島に暮らしながら、島の植物の香りを“えがおのくすり”として届けています。
青い海と風の中で出会った植物たちの香りを通して、奄美の優しさと彩りを全国へ。

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